目標は福井県大野市市街地。と決めていたんですが、案外早く 着いたので先へ進むことに。それにしても、平野部に出てくると暑い。。。 そのまま国道158号を進めば、簡単に福井市内に行けるんですが… 少し面白みが無いので、山のほうへ行くと、未舗装路を走る羽目に。。 その後温泉を目指して、ひたすら走る走る…正直、一番きつい日でした。 |
朝5:30過ぎに起床。昨晩の雨も止み、路面も乾いていました。 とりあえず、濡れたテントをタオルで確りと拭いて、朝食を 食べている間に乾かします。 |
色々と準備をして、7:30前に出発。天気は曇りですが… 雨は大丈夫でしょう。少し肌寒いですが。 |
道の駅を出てから直ぐに下り始めます。最初は結構な下り、 途中からは川沿いを軽快に走ります。朝ということもあって か車も少なく快適です。まあ、日中も東海北陸道が併走して いるので、それほど交通量は多くないと思いますが。 |
結局30分程と思っていたよりも随分早くに道の駅白鳥 (しらとり)に到着。道の駅には特に用がないので、 そのまま通過して白鳥市街地を目指します。 |
市街地に入ってしばらくすると、なにやら立派な高架橋と ループ橋が見えてきます。油坂峠道路と国道158号です。 油坂峠道路は安房トンネルと同様、将来中部縦貫道になる 道路です。ただ、現在は無料で九頭竜湖まで通行可能。 地図で見ると道はグニグニと曲がっており、白鳥市街地 から油坂峠まで一気に高度を上げます。 |
峠用に飲み水を多めに買い、登坂開始。なかなか立派な道だ。 |
白鳥市街地。ループ橋だとあっというまに高度が上がりますね。 |
上が油坂道路。正面の山肌をどんどん上っているのが見えます。 |
少し上ると、油坂峠道路の白鳥西ICがあります。無料ということで 九頭竜湖方面へ向かう車の殆どはそっちに曲がって行きます。物好 きでないと国道のほうには来ないですね。ゆっくり走れそうです。 |
油坂峠道路。将来の中部縦貫道なので、高速道路の規格。 安房トンネルも立派なトンネルですからね。いつ全線開通 するんでしょうか?? |
グネグネ曲がった道をどんどん上っていきます。手前が国道158号。 奥が油坂峠道路。よく考えたら、また国道158号。松本市から福井市 まで続いているんですね。長い。 |
上りつずけて1時間。9:30頃峠(750m)に到着。白鳥市街地を見下ろします。 高い、高い。 |
峠はトンネルになっています。このトンネルの向こうは福井県。 長かった岐阜県ともお別れです。 |
トンネル内で福井県大野市に。 |
思ったよりも早く県境越えが出来ました。順調に寝床予定の 大野市街地にいけそうです。 |
峠から1キロほど狭い道を下ると、油坂峠道路と合流します。 車は結構なスピードのままなので、合流は慎重に…。 |
九頭竜湖。昭和43年(1968)に完成した九頭竜ダム(旧名:長野ダム) によって出来た人口湖です。面積(湛水面積)はロックフィル式の ダムの中では日本最大の湖。湖の底には下穴馬村が沈んでいます。 |
湖沿いの道は意外にアップダウンがあります。。交通量は 中の下程度で走りやすい方。トンネルが幾つかあるので、 そこだけはちょっと気を使います。 |
峠を越えて約40分後の10時過ぎに九頭竜ダムに到着。 サイダーを自販機で買い、売店で買った明宝ソーセージ と一緒に頂く。歯ごたえがあって旨い。 |
ダムの上から。ロックフィルでダムに傾斜があるので、そんなに 高くないように見えます。 |
出発後、下からダムを見ると結構なでかさです。あれだけの 水量を岩・砂・粘土だけで堰き止めているとは…。 |
九頭竜湖を越えると、スノーシェードが連続する道になります。 |
道の駅九頭竜。結構立派な道の駅で、人も沢山いました。 昼飯は…まだいいか。 |
道の駅の裏には越美北線の九頭竜湖駅があります。 この時はその雰囲気からてっきり廃線後だと思って いました…。地図にはきちんと載っていますが、古い 地図ですし、全く信用していなかったので…。後で調 べて現役だということが判明。。 |
スノーシェードのオンパレード。道は大野市に向けて 下っていきます。 |
おそらく旧道でしょう。岐阜県と福井県を結ぶ重要なルート ですが、これでは狭すぎ。現在の安房トンネルや油坂峠道路 が無かった頃は酷道だった予感。 |
スノーシェードをいくつも潜って、ようやく大野市街地が見えて きました。 |
うおーーー、日陰がない…。時間はお昼ちょうどで、暑い。。 市街地に入って、直ぐに自販機の前で休憩。冷たい飲み物が 最高。。さて、この先どうしようか地図を広げて考える。 まだ時間が十分あるし…。 |
まちに出てくると急に緊張感も気合もなくなり眠くなってきた。。 あくびが止まらん。大野市まで出てくると、福井市に至るまで大き な上り坂もなく、平和な(?)道が続く事が容易に想像できます。。 かえってしんどいな…。この先のルートをどうするかで、結局1時 間くらい地図と睨めっこ。 |
結局、楽な平坦ルートでもいけますが、気合を入れるために山の ルートを選択しました。やっぱり平坦路よりも山岳路の方が面白 みや緊張感があっていいです。 |
長かった国道158号と別れて、国道476号へ。地図には 『景観は良いが道幅狭い』とあり期待が膨らみます。 今日は兎に角行ける所まで行こう。 |
道は狭いくて車が来ないので快適。山に入ったら調子も良く なってきました。峠までさほど距離は無いので、ぐいぐい上 っていきます。 |
大野市を見下ろします。景色の開ける場所が幾つもあり なかなか楽しめます。 |
やっぱり山がいいですね。単調な平地をちんたら走るよりも爽快。 |
景色を見ながら上っていると、あっという間に峠に到着。 峠には狭いトンネルがあります。 |
反対側から来れば、より爽快感と開放感が楽しめるかも。 |
福井市方面。延々と山が続いています。 |
二つ目のトンネルを越えると道は九十九折になり本格的に下り 始めます。 |
のどかです。先に見える橋を渡って左に行きます。 そして、国道476号をひたすら南下。ちなみに、右に行けば 国道158号に復帰。今日の寝床は武生・南条・今庄のどれかかな。 |
そこで気になるのがこの道の先。地図によると、 国道476号は途中の数キロが途切れているんですよね…。 ただ、4年前の地図なので、地元の人を捕まえて確認。もしか したら開通しているかも…今庄にスムーズに抜けれるしラッキー …と期待していたが… |
「無理」との事。ただ、その手前の県道201で南条に抜けれると
いう情報をゲット。地図では『フラットダート』となっているが、
念のため確認した所、「舗装されている」といううれしい回答。
4年の間にダートは舗装されたんだと納得。
右折東俣方面(国道476号)は…先ほどの情報通り工事中。いつまで 工事やるつもりかと…やる気無いなぁ。 |
県道201号。あと一山越えれば南条♪ 時間も16時過ぎ…今日は南条
が寝床かな。色々考えながら順調に進んでいきます。
が、 |
なんてこった…酷すぎる。ただ、この時思い出したのは 2日目出発後の出来事。あの時も「通行止め」だったが、普通に通り 抜けることが出来た…それに経験上「通行止め」を突破できなか った事は無かった…。写真で大規模な崩落現場を見たことはある が…大丈夫だろう。そんな事を考えていたら上から軽トラが降り てきたので聞いてみる。「自転車なら行けるかもしれん。俺は無理 だったから引き返してきた」。それ以外は方言の為か聞取れなかっ た…。赤い車? 若いのが遊んでる????? |
兎に角行ってみよう。半信半疑だが、事前の情報で舗装はされて
いることは確認しているし、さっきのおっちゃんも自転車なら
通れるかもしれんと言ってたし…。
道は確かに崩れていた形跡があるものの、きちんと補修が進んで いるようでした。舗装も綺麗。このまま続けば大丈夫だな…。 |
勾配がキツイ箇所が多いです。ついでにアブとブヨが多いです。 が、そんなことは想定済みなので、虫除けを大量に浴びて防御。 部活で行った四国での夏合宿で精神的に随分鍛えられました… 散々峠の上りで追い回されたし…。まずまず順調。が、そうは 甘くなかった…。 |
未舗装やん!!
あぁ……MTBだと嬉しい道だが…20インチのミニベロで、しかも 荷物満載…全然嬉しくない。でも、もしかしたらこの先 直ぐに舗装路になるかも…かすかな期待を持って先に進みます。。 |
・・・えーっと、 あそこまで続くんですかね……。 |
砂利道を頑張って上って行きますが、一向に舗装路にならない。。。
相変わらず『通行止め』『路肩崩壊』の脅し看板。ただ、そろそろ
峠が近くなってきた感じはします。峠を越えて、南条町に入ったら
舗装路かもしれない! 町が変わると道が変わるというのはよくある
パターン。これ以上悪くなることは無いし、結構な確立で舗装路だ。
舗装路への期待はどんどん膨らみます。 そしてついに!! |
峠とともに開ほぅ………。 泣きそうになりました。今度は完全 に道を封鎖しています。ここから先が崩 落現場って事ですか?時間はもう17時過ぎ。正直やばい。 |
峠からの眺め。目的地の南条が見えている。まちの音も聞こえる。
近いのに…いけないかも知れない。道が南条まで続いているのが
見えます。ずっと目でたどって、崩落現場が無いかを確認…すると…
もしかして、あそこ 山肌が崩れ落ちて道が埋ま ってる んじゃ…。絶望感で鳥肌が立ちました。 |
でも、もう引くに引けない。最後の賭け…と覚悟を決めてバリケード
を乗り越え、一気に下り始める。もう戻れない。先ほど確認した例
の現場が近づいてくる… 通れるか? 通れないか!? そして問題の現場へ突入…不安と恐怖が頂点に… |
と、通れた…。これで全ての不安が無くなった訳ではないが、 希望が見えてきた。砂利道にも慣れ、早くこの状況から逃れたい という気持ちもあるので、ペースはどんどんあがります。 |
まだか? まだか? いい加減手もしびれて来た…。 すると、やっと舗装路が見えてきました。 |
砂利道と不安からの開放。ここまで来れば、この先はもう 大丈夫だろう。軽快なアスファルト舗装路を一気に下って いきます。アスファルトってすばらしい。うおおおおお おおおおおお!!!!!! テンションも最高潮。 |
きた、きた、きた!! 人がいる! 家がある!! こういう時って、人の存在を近くに感じるとホッとします。 無事生還(?)できて思わずガッツポーズ。 |
あの山を越えてきたわけですよ。いやー、今までで一番きつ かったです。体力的にも、精神的にも。下った所の自販機 で買ったジュースで乾杯。ベロよ、良く耐えてくれた! お前は最高の相棒だ!! ベロへの愛着が一段と強くなった瞬間。 |
さて、こうして無事に南条に着いたんですが、予想通り 何も無いです。前に見えるのは、北陸自動車道の南条IC。 裏から中に入って休もうと思ったんですが、従業員の人たち が沢山いたのでやめました…。 |
時間は18時前。いい加減、寝床を決めないといけません。 地図を見ると南条ICの近くに『花はす温泉そまやま』を発見。 そっちの方へ向かったんですが、途中にあった温泉の案内板 があり得ない方向に向いていたんですよね。。こんなん見えん やろと思ったんですが、まさか…なくなってるんじゃないかと… (後で調べたら普通にありました。。) |
看板一つで勝手な判断…いや、もう「確実」じゃないと嫌なんです。。 そんなわけで、当てもなく国道365号今庄方面に向けて南下。 すると、ここから十数キロ先に日帰り温泉『今庄365温泉やすらぎ』 の看板を発見。とにかく、風呂に入らないと疲れがとれないので 、そこを目指します。途中、コンビ二で本気の 乾杯。 |
コンビニを出た後、向かいから自転車で走って来たおっちゃんに 声をかけられたので、一応、温泉の存在を確認。夜9時半まで やっているそうだ。「ここからどれくらいですかね?」と聞いたら、 「そんなに上らんし、直ぐだよ。若いんだから、頑張って行って きな。」との回答。なるほど。ちょっと元気が出てきた。 |
おっちゃんの言ったとおり、国道365号はゆるーい勾配で ひょいひょいと進むことが出来ました。日も暮れてすっかり 暗くなってきたので、温泉はまだか、まだかと…しばらく暗 闇のなかハロゲンライトを頼りに走ること約30分、ようやく やすらぎ温泉の看板を発見。 |
国道365号を外れて、温泉のある方へ右折し坂を上って行きます。 直ぐにあるだろうと思ったんですが、なかなか無い…。しかも、 勾配が結構きつい。。しばらく行くと、温泉が見えたんですが… ずっと上に明かりが…。 |
大汗かきながら何とか到着。最後の最後にここまで上らせるとは…
今庄365温泉やすらぎ…。おっちゃんはこれを楽と…普通の自転車だったが
…。
21時半までなので、さっさと入ります。入浴料は大人500円。 スキー場併設の温泉にしては、意外と安い♪ 入浴後は休憩所 でだらだら。アイスやら牛乳やら色々と頂く。至福のひと時…。 |
閉店までだらだらしたあとは、外の炊事場で洗濯。食事は時間 が遅いので、食料庫のおにぎりと途中で買ったコロッケで簡単 に済ましました。寝床は…冬季休業中の今庄365スキー場の建物 の側に決定。あまり落ち着かない場所だが…まあいいか…。 |