2004.8.16 [高見トンネル 〜参宮街道〜]



奈良県(東吉野村)と三重県(飯高町)の県境にある台高山脈を貫く全長2,470mの高見トンネル。
このトンネルのある国道166号線は、三重県松坂市から大阪府羽曳野市までの延長約152kmの
幹線道路である。和歌山県側からは「関西のマッターホルン」と称される高見山(1248.3m)
が聳え立ち峠道の険しさを物語っている。高見トンネル開通記念碑からもこの道がいかに険
しい道であったかが伺える。

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奈良時代に都が平城京に移された頃、都への北街道鈴鹿峠に対して南街道として開かれた
この道は伊勢街道・和歌山街道と称され参勤交代やお伊勢詣りの要衝であったそうだ。

明治23年に三重県側の松坂-波瀬間が県道とされたが、高見峠の開削が困難なため、車道
としての悲願は長年途絶えてきたが、昭和23年改修工事が着工され国道166号に昇格した。
しかし、険しい山間部に加えて、中央構造線に平行し脆弱な地質である高見峠一帯は地す
べりによる被害を度々受け、また冬期の積雪凍結のため長期の通行遮断を余儀なくされて
きた。この為、飯高町と東吉野村、沿線市町村によるトンネル開削運動が展開された。そ
して、昭和55年に工事が開始され、昭和59年に住民の悲願であった高見トンネルがようや
く開通したのである。(開通記念碑より)
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高見トンネルはそれほど新しくは無いが、自転車が安全に走れるほどの幅が確保された
歩道が片側のみ設けられている。また、交通量も少ないため快適である。

峠道の険しさと格闘してきた長い歴史からこのトンネルへの有難さを感じずにはいられない。




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